何もない 何もない夜に穴をあけた先に見える光
訳もない 見境のない欲に明け渡した先の見えない怒り
穴のあいた空を見上げた
あなたの痛そうな顔も見慣れた
ただ抱きしめてみたかっただけなのに
あなたを決して傷付けたくはなかったのに
触れることも許されないのならば
愛することも初めから諦めていたのに
果てしない 果てしない空に蓋をすれば青黒くて怖い
隠したい 隠せない爪で触れたならば赤黒くて痛い
肩落として空を見上げた
肩並べたあなたはもう居ない
ただ抱きしめてみたかっただけなのに
あなたを決して傷付けたくはなかったのに
触れることも許されないのならば
愛することも初めから諦めていたのに
孤独を選んだ先にあるのは
あとに戻れなくなるドア
あなたと離れここを発つのは
仕方のないことだとはわかるのに
ただ抱きしめてみたかっただけなのに
あなたを決して傷付けたくはなかったのに
触れることも許されないのならば
愛することも初めから諦めていたのに